狭心症・心筋梗塞

狭心症・心筋梗塞

狭心症や急性心筋梗塞をまとめて冠動脈疾患と呼びます。心臓は左胸にある握りこぶしぐらいの臓器で、全身に血液を送り出すポンプの役割を担う重要な臓器で、心臓の活動停止は即座に生命活動の停止を意味します。心臓自体は心筋という生きた筋肉細胞からできていますので、心臓が健全に活動を続けるためには、常に心筋に酸素や栄養を供給する必要があります。この栄養や酸素は心臓を囲むように巡っている冠動脈を流れる動脈血によって運ばれていますので、心臓の正常活動を維持するためには、冠動脈内を動脈血が円滑に流れていることが必須です。動脈硬化によって冠動脈が細くなったり、つまった状態が冠動脈疾患で、代表的な成人病あるいは生活習慣病です。大雑把に言えば、冠動脈が細くなった状態が狭心症、つまった状態が心筋梗塞です。

経皮的冠動脈形成術

冠動脈の中にガイドワイヤーと呼ばれる細い針金を通します。針金といっても、とても細くできているので髪の毛のように軟らかなものです。このガイドワイヤーは先端がプラチナでコーティングされておりX線の透視で見えるようになっています。この透視下でガイドワイヤーを操作して狭窄した個所をうまく通過させ、さらにそれに沿わせるようにバルーン(風船)を狭窄部に進めます。狭窄部とバルーンの位置が一致していることを確かめてバルーンを拡張します。しかしバルーン拡張だけでは、すぐにまた血管が狭窄してしまう場合があります。 このためほとんどの治療において、バルーンでの拡張後にステント(金属でできた網状の筒)を留置します。冠動脈形成手術後の再閉塞や再狭窄のリスクを低減させるための治療法です。 ステントという拡張可能な小さいメッシュ状の金属の筒を血管に留置して、血管の開通性を保持し再閉塞を予防します。留置術後、ステントは冠動脈内に留まり血管をささえ続けます。

 

狭心症・心筋梗塞のよくある質問

Q.健診で見つかりますか?

A.いいえ、狭心症では血液検査や心電図などの客観的な検査では何も異常がないことが多くあります。詳細な症状の分析と運動負荷心電図などから検討して診断し、必要に応じて心臓カテーテル検査を行って診断します。

Q.「メタボも動脈硬化を招く」といわれるけど、ほんと?

A.メタボリックシンドロームとは内臓脂肪型肥満で、かつ血液中の脂質異常、高血圧、高血糖のうち二つ以上をあわせ持つ状態のこと。一つの場合は、メタボリックシンドローム予備群と呼ばれています。内臓脂肪型肥満とこれらの病気は、個別でも動脈硬化を進めますが、内臓脂肪型肥満が基盤にあると、たとえ個々の病気が治療の必要のない軽いものであっても、動脈硬化を強力に進めるため、問題になっているのです。
動脈硬化を進める仕組は次のとおりです。まず、内臓の脂肪がたまりすぎると、アンジオテンシノーゲンという物質が分泌されて、血圧を押し上げます。
また、アディポネクチンは、間接的に血糖値を下げる働きがある物質ですが、内臓脂肪が多すぎると、血中アディポネクチン濃度が下がります。つまり血糖値を上げて、糖尿病を悪化させやすいのです。アディポネクチンには血管内壁の働きを維持する効果もあるため、血中濃度が下がると、血管も傷つきやすくなり、動脈硬化の原因になります。
そのうえ内臓脂肪が多過ぎると、血中のブドウ糖を細胞内に取り込みにくくなり、血糖値や血中脂質を増やす原因になります。糖尿病や脂質異常症を悪化させやすく、動脈硬化を進行させるというわけです。

Q.心筋梗塞をおこしやすい時間帯は?

A.いつ、どこで発作をおこすかわからないのが心筋梗塞ですが、そうはいっても「発作をおこしやすい魔の時間帯」というのがあります。それが午前9時~10時と午後7時~10時です。
実際に心筋梗塞で倒れて、病院に担ぎ込まれた患者だけでなく、24時間ホルター心電図検査でもこの時間帯が危ないことがわかっています。
午前9時~10時は、就寝中に水分をとっていないため、血液の粘度が上がりやすく、かつ通勤や仕事で緊張を強いられ始めるため、発作をおこしやすいと考えられます。また、副交感神経が優位の休息タイムから、交感神経が優位の活動タイムに急に切り替わることも、関係しているようです。
午後7時~10時に発作が多いのは、1日の疲れが一度に出るころで、かつ入浴や飲酒、食事などで、血圧が変動しやすいからです。
なお「魔の時間帯」でなくても、心筋梗塞がおこらないわけではありません。心筋梗塞が疑われれば、どんなときでも救急車をすぐに呼ぶことだけは忘れないようにしましょう。

Q.心筋梗塞をおこしやすい人とは?

A.動脈硬化が静かに進行して、心筋梗塞をおこしやすい状態であっても、自覚症状がまったくないことは、よくあることです。心筋梗塞の発作は50代~70代の人に多く見られますが、最近では30代~40代で倒れる人も増えています。また、女性よりも男性のほうが心筋梗塞のリスクは高く、女性でも閉経後は危険度が上がります。

Q.不安定狭心症とはどのような病気ですか?

A.乱れた生活習慣や老化によって血管にコレステロールが溜まるようになると、血管にプラーク(脂肪やカルシウムなどが溜まってできるこぶ)ができます。
不安定狭心症とは、冠動脈(心臓の筋肉に栄養を送る血管)にできたプラークが破裂して、そこに血栓ができることで血管内が狭くなり、血液の流れが悪くなった状態です。
命に関わる心疾患である心筋梗塞へと発展しやすい状態で、非常に危険です。

Q.治療を開始してから治るまでの流れは?

A.不安定狭心症の診断後は、速やかに薬物治療と心臓カテーテル治療を実施します。
治療後は慎重にリハビリを行います。
1〜2週間程度で退院となることが多いですが、重症度や合併症の有無、年齢等によってはより長期間の入院が必要となります。

Q.治療後に、日常生活で気を付けることは何でしょうか?

A.動脈硬化を進行させないことが治療上最も重要なため、
バランスのとれた食事
適度な運動
禁煙等の生活習慣改善
治療の継続と定期的な診察・検査
といった点をしっかりと心がけるようにしましょう。

Q.不安定狭心症と症状が似ている他の病気はありますか?

A.以下のような疾患でも、不安定狭心症と似たような、胸のあたりの強い痛みが見られることがあります。
大動脈解離
心筋炎
気胸
肺塞栓
胃潰瘍
膵炎
どのような疾患が痛みの原因となっているかは、症状の経過や検査の結果から慎重に見分ける必要があります

 

内科の疾患

当院で掲載している疾患に関する説明は、患者さん並びにご家族の皆様に参考となる情報提供であり、全ての疾患の検査や治療を行えるわけではありません。

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