やけど

やけど

やけどは医学用語では熱傷といい、熱によって皮膚や粘膜に障害が生じる外傷の1つです。皮膚障害の程度は接触する熱源の温度と接触時間によって決まります。非常に高温のものであれば短時間の接触でもやけどになる一方で、44℃~50℃程度の低温のものでも長時間接触しているとやけどになり、これを低温熱傷と呼んでいます。
熱源としては高温の固体や液体、あるいは直接の炎や爆発による爆風などがあります。また特殊な熱傷としては電流(落雷や高圧線など)による電撃傷や薬品(酸やアルカリ溶液など)による化学熱傷などがあります。
深いやけどや広範囲のやけどで重症の場合には、全身状態が悪化して命に関わることがありますので、熱傷専門施設での治療が必要となります。また重症でない場合でも適切な治療が行われない場合には、キズに細菌が繁殖するなどして治るのが遅くなると後遺症(キズあとのひきつれや盛り上がりなど)を残すこともあります。やけどをした場合にはできるだけ早期に医療機関で診察を受けることをおすすめします。

やけどの種類

熱によるやけど以外に、以下のようなものもやけどに含まれます。

低温やけど

比較的低温の熱源に長時間接触することによって起きるやけどです。電気カイロやホットカーペット、湯たんぽなど、瞬間的には熱さを感じないものに、皮膚が密着した状態が続くことで、皮膚の深い部分までやけどが及ぶことがあります。

日焼け

太陽光に含まれる紫外線による日焼けも、やけどの一種です。肌が赤くなったり、皮がむけて痛みを感じることもあります。

化学やけど

強い酸や、溶剤などに触れることにより起こるやけどです。

電撃傷

電流に触れることによって起きるやけどです。

症状

やけどは深さによりⅠ度、Ⅱ度、Ⅲ度に分類され、それぞれ症状が異なります。その深さは皮膚組織(皮膚は外側から、表皮・真皮・皮下組織(脂肪)で構成されます)のどの部位まで損傷されているかで決定されます。皮膚の薄い子供や老人では損傷レベルは深くなります。
また、同程度にやけどを受傷しても、体の部位により皮膚の厚さが異なるため(手のひらは皮膚が厚く、手の甲は皮膚が薄いなど)損傷レベルに違いを生じます。
浅いやけどは痛みなどの症状が強く、深くなるに従い痛みは少なくなっていきます。

Ⅰ度熱傷

Ⅰ度のやけどは表皮のみのやけどです。外見上、皮膚が赤くなり、痛みを伴います。通常数日のうちに傷あとなくなおります。

Ⅱ度熱傷

Ⅱ度のやけどは表皮だけでなく、真皮にまでおよんだやけどです。外見上は水泡形成(水ぶくれ)しています。Ⅱ度のやけどはその深さによりⅠ度にちかい浅いものと、Ⅲ度にちかい深いものに分けられます。痛みが強い場合には浅いもの、痛みが弱い場合には深いものであることが多いです。Ⅱ度の浅いやけどは傷あとを残さず治癒します。一方Ⅱ度の深いやけどは傷あとが残ることが多いです。治療期間は範囲にもよりますが1-4週間ほどです。

Ⅲ度熱傷

Ⅲ度のやけどは表皮、真皮のみならず脂肪・筋肉といった皮下組織にまでやけどが及んでいる状態です。神経や血管もやけどでやられているため、外見上白色に見えたり(時に黒)、痛みの感覚もありません。手術等専門的な治療が必要になり、1か月以上の治療期間を要することも少なくありません。また傷あとが残ることが多いです。

広さ(面積)

やけどした広さの判定は、大人と子どもで違います。大人ではからだの1部位を9の倍数とする「9の法則」、子どもでは5の倍数とする「5の法則」に基づいた以下の図を参考に、やけどを負ったからだの部位に書かれた数字(%)で広さを判断します。やけどがとびとびの場合は、手のひらの大きさを1%として概算します。
深度II度以上のやけどを、大人では全身の20%以上、子どもは10%以上負った場合、広範囲のやけどとみなされ、合併症などを引き起こすおそれがあります。

やけどの治療

I度熱傷の場合

I度熱傷の場合は、応急処置後に特に治療を行う必要はありません。ただし、時間が経ってから水疱ができてくることもあるので(この場合はII度熱傷だったことになります)、経過観察は十分に行うようにしてください。病院で炎症を抑える軟膏を処方される場合もあります。

浅達性II度熱傷

II度熱傷では、小さな水疱はそのまま放置し、患部を適度に湿らせるために、融脂性基剤の外用薬を塗布。患部が乾かないように維持します。
水疱が大きい場合は、内容物を吸引する処置をとります。感染の兆候があれば消毒も実施。その後、創傷被覆材や生体包帯を使用して患部を守ります。

深達性II度熱傷

II度熱傷の中でも真皮の深くまで損傷が見られる深達性II度熱傷の場合は、必要に応じて壊死組織の除去を行ったり、潰瘍の状況に合った創傷被覆材を使ったりした後、浅達性II度熱傷と同じ方法で治療します。
なお、火傷の範囲が広い場合や患部が顔などの場合は、植皮手術を行うこともあります。

III度熱傷

皮膚全層、およびそれ以上に熱のダメージを負うIII度熱傷では、外科処置が必要となるケースが多くあります。この場合、まずはデブリードマン(壊死した部分を除去する処置)を行い、体の一部から皮膚を切り取って植皮したり、範囲が広い場合にはメッシュやパッチを使って植皮したりといった処置を実施。なお、手術前は感染予防のために、状況に応じた外用薬や被覆材を外用します。植皮が必要ない場合は、軟膏などを使用して治療するのが一般的です。

 

 

皮膚科の疾患

 

当院で掲載している疾患に関する説明は、患者さん並びにご家族の皆様に参考となる情報提供であり、全ての疾患の検査や治療を行えるわけではありません。

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