稗粒腫(はいりゅうしゅ)とは、眼瞼(がんけん)や結膜(けつまく)などの目の周りにできる、小さなしこり状の腫瘍(しゅよう)です。稗粒腫は、主に脂肪やタンパク質、線維芽細胞などからできており、一般的に良性腫瘍に分類されます。
症状と原因
まぶたの内側や外側、結膜の下や上、涙袋(るいぶくろ)の周りなどにできることがあります。稗粒腫は、しばしば目に異物感やかすみ、まぶしさ、涙目、目の痛みなどの症状を引き起こすことがあります。
稗粒腫の原因は、まぶたの油腺(せぼう)や涙腺(るいせん)の詰まり、炎症、感染、外傷、アレルギーなどが考えられます。また、まぶたの周りの皮膚が弱くなることによって、稗粒腫ができやすくなる場合もあります。
診断と治療
眼科医による診断が必要です。診断には、眼の状態を調べるための検査や触診などが行われます。治療には、まぶたのマッサージ、薬物療法、手術などがあります。まぶたのマッサージは、まぶたの油腺や涙腺の詰まりを解消するために行われます。薬物療法には、抗生物質やステロイド薬が用いられることがあります。手術は、腫瘍が大きくなり、症状が強い場合や、治療が難しい場合に行われます。
予防と注意点
予防には、まぶたの清潔を保つことが大切です。また、まぶたのマッサージや温湿布を行うことで、まぶたの油腺や涙腺の詰まりを予防することができます。アイメイクをする場合は、アイメイク用品やマスカラなどの使用を控えることも、稗粒腫の予防につながります。
また、稗粒腫ができた場合は、無理に触ったり擦ったりしないように注意しましょう。稗粒腫を触ったり擦ったりすると、炎症が悪化する場合があります。
稗粒腫は、多くの場合は良性腫瘍であるため、命に関わるような症状を引き起こすことはありません。しかし、放置すると症状が悪化する場合もあるため、症状が現れた場合には、早めに医師の診断を受けることが大切です。
まとめ
稗粒腫は、目の周りにできる小さな腫瘤であり、多くは良性腫瘍です。まぶたの油腺や涙腺の詰まり、炎症、感染、外傷、アレルギーなどが原因となることがあります。稗粒腫ができた場合は、早めに医師の診断を受け、適切な治療を行うことが大切です。また、稗粒腫を予防するためには、まぶたの清潔を保ち、アイメイク用品やマスカラの使用を控えることが効果的です。
Q&A
- 稗粒腫とは何ですか?
稗粒腫は、まぶたの中や下まぶたの縁などの皮膚に現れる小さなしこりです。痛みやかゆみがなく、しばしば軽く押すと感じられる程度です。 - 原因は何ですか?
まぶたの皮膚に毛穴が詰まった状態で、油脂や細胞のかたまりが蓄積された結果生じます。また、まぶたの皮膚の炎症や感染も原因になることがあります。 - 治療が必要ですか?
大抵の稗粒腫は自然に治る傾向にありますが、治癒には数週間から数か月かかることがあります。しかし、治癒に至らない場合は、医師に相談することが必要です。 - 治療法は何ですか?
治療するためには、医師による手術が最も一般的な方法です。手術をすることで、腫れた組織が取り除かれ、治癒が促進されます。 - 手術は痛みがありますか?
手術中は、局所麻酔が施されるため、痛みはほとんどありません。手術後は、腫れや痛みがある場合がありますが、医師から処方された薬で対処することができます。 - 稗粒腫を自分で取り除いてはいけませんか?
稗粒腫を自分で取り除くことは、推奨されません。手術を行うことで、周辺組織にダメージを与えるリスクがあり、炎症や感染を引き起こすことがあります。 - 再発する可能性はありますか?
稗粒腫が完全に除去された場合でも、再発する可能性があります。そのため、手術後は、定期的に眼科医に診察を受けることが重要です。 - 予防することができますか?
稗粒腫の発生を予防するためには、顔やまぶたを清潔に保つことが重要です。また、アイメイクをする場合は、清潔なブラシやスポンジを使用し、メイクの落とし残しがないように注意することが必要です。 - 稗粒腫は何歳から発生することが多いですか?
年齢に関係なく発生することがありますが、20歳から40歳の若い年齢層に多く見られる傾向があります。 - 稗粒腫を放置すると何が起こるのでしょうか?
稗粒腫を放置すると、腫れや炎症が進行し、周囲の組織にダメージを与える可能性があります。また、長期間放置した場合は、治癒に時間がかかるばかりか、腫れが大きくなってしまうこともあります。そのため、早めに医師に相談し、適切な治療を受けることが大切です。
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