乾癬性関節炎

乾癬性関節炎

乾癬性関節炎の炎症は、しばしば手足の指の先端に最も近い関節に起こりますが、股関節、膝関節、脊椎などの他の関節にもよく起こります。多くの場合、腕の関節の方がより影響を受けます。背中が痛むことがあります。
炎症が長引くと、関節が腫れて変形することがあります。乾癬性関節炎は、関節リウマチと比べて、関節を非対称性(体の左右の片側が反対側よりも影響が大きい)に侵すことが多く、より少ない関節に生じます。腱や靱帯が関節の周囲で骨に付着している部分で炎症を起こすことがあります(付着部炎と呼ばれます)。一部の乾癬性関節炎患者では 線維筋痛症もみられることがあり、これは筋肉痛、関節のこわばり、疲労を引き起こします。
乾癬の発疹が現れるのは、関節炎が発生する前の場合も後の場合もあります。ときに発疹は、頭皮やへそ、殿部の後ろと太ももの間などの皮膚の谷間に隠れているため、気づかれないことがあります。皮膚と関節の症状が同時に現れたり消えたりすることもあれば、そうでないこともあります。関節の症状より皮膚の症状が重いこともあれば、関節の症状の方が重いこともあります。

乾癬性関節炎の原因

乾癬性関節炎の原因ははっきり分かっていません。遺伝的な体質と、ストレスや感染症などの要因が複雑に関わり合っておきると考えられています。しかし、身体の中の免疫システムが異常をおこし、炎症をおこすサイトカインと呼ばれる物質(TNFαなど)がたくさん作られて皮膚や関節で腫れや痛みを引きおこしていることが分かっています。

関節リウマチとの違い

乾癬性関節炎は関節の腫れ、痛み、こわばりなど関節リウマチと似た症状が現れる疾患ですが、関節リウマチとは異なります。乾癬性関節炎では関節リウマチで陽性反応を示すことの多いリウマトイド因子が陰性です。また、関節リウマチでは第2関節や指の付け根の関節に炎症が起きやすいですが、乾癬性関節炎では第1関節や第2関節に痛みや腫れなどの症状が現れます。さらに、関節リウマチと比べて乾癬性関節炎は症状の出る部位が非対称のことが多く、炎症の生じる関節の数が少ないのが特徴です。

乾癬性関節炎の治療 ~生物学的製剤について~

生物学的製剤について

生物学的製剤は、生物が作り出すタンパク質をもとに作られた薬で、皮下注射や点滴で投与され、体の免疫機能などに関わる物質である「サイトカイン」の働きを弱める薬です。

乾癬とサイトカインについて

サイトカインの作用の一つは、細胞から細胞へ情報を伝達することです。わたしたちの体は、数十兆個におよぶ細胞からできており、絶えず増殖や消滅などを繰り返しています。その変化に必要な増殖などの指令を細胞間で伝える役割を担っているのがサイトカインです。
サイトカインは、構造やはたらきによって様々な種類があり、その中にTNF-α(腫瘍壊死因子α)やIL-12(インターロイキン12)、IL-23(インターロイキン23)、IL-17(インターロイキン17)があります。いずれも免疫機能にかかわる重要なサイトカインですが、過剰に増えることで炎症などが起きてしまいます。
これらのサイトカインは乾癬の症状と関係していることが明らかになっています。何らかの原因によってTNF-αやIL-12、IL-23、IL-17が過剰に増え、乾癬の症状を引き起こすのです。そこで、これらのサイトカインをターゲットにした生物学的製剤が乾癬治療に用いられるようになりました。

乾癬治療に用いる「生物学的製剤」

現在、乾癬に対して、日本で用いることのできる生物学的製剤は数種類あり、投与方法や間隔など、より患者さんのライフスタイルにあった薬剤を選択できるようになりました。生物学的製剤の選択に当たっては、ご自身の状況について、主治医にお伝えください。いずれも乾癬に関わるサイトカイン(TNF-α、IL-12、IL-23、IL-17)の働きを弱めることで治療効果を発揮します。

 

 

皮膚科の疾患

 

当院で掲載している疾患に関する説明は、患者さん並びにご家族の皆様に参考となる情報提供であり、全ての疾患の検査や治療を行えるわけではありません。

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