歯ブラシは歯の表面のプラークなどを取り除くように設計された歯を掃除するケア用品です。
一般的に歯ブラシと呼ばれているのは手用歯ブラシのことで、多くのメーカーから年齢や用途によって、さまざまな種類の歯ブラシが販売されています。
歯の健康を守るためにも歯磨きは欠かすことができませんが、使用する歯ブラシの種類が多くてどれが自分に合っているのかわからないという方も多いのではないでしょうか?
ここでは、歯ブラシの種類やおすすめの歯ブラシを紹介していきますので、選ぶときに参考にしてみてください。
自分に合った歯ブラシを選んだ方がいい理由

口の大きさや歯の形、歯並びなどは一人ひとり違っているため、自分の口に合った歯ブラシを使うことで口内の汚れを除去する力が変わってきます。
歯ブラシが自分に合わず間違ったサイズや硬さの歯ブラシで磨いてしまうと、歯茎に傷がついてしまったり、細かい隙間に磨き残しがあることで虫歯や歯周病の原因にもなってしまいます。
食後に口の中に食べたもののカスが残っているのを放置していると、歯の表面に白色や黄白色をしている塊=歯垢(プラーク)が付着してしまいます。
プラークは細菌が増殖し、コロニー化してペリクル上に付着したもので、虫歯や歯周病などを招いてしまう最も代表的な病原因子となっています。
健康で美しい歯を維持していくために、口の中の病原因子を効率よくキレイに取り除いて、自分に合った歯ブラシを選んでケアしていくことが大切になります。
プラーク形成のスタートにもなるペリクルは、唾液由来のタンパク質で歯の保護膜とも呼ばれており、酸がエナメル質やセメント質に直接影響を及ぼさないよう守る作用があります。

歯の表面に吸着しやすい唾液成分が、唾液の自浄作用によって洗い流されることなく歯の表面に残り、ペリクルを形成します。
歯のすみずみまで磨ける歯ブラシを選ぶ

年齢を重ねていっても自分の歯を1本でも多く残しておくために、毎日の歯磨きで正しいブラッシングをすることが必要になってきます。
次のことを確認することで、自分に合った歯ブラシかどうかを知ることができます。
- 汚れがキレイに落ちるか
- 磨きやすいか
- 歯と歯肉の境目が痛くないか
歯ブラシを一定の時間でブラッシング圧に気をつけながら磨くことで、どれぐらい歯の汚れが落ちているのか、ヘッドの大きさや毛の種類によって奥歯まで届くのか、歯茎への当たり心地がいいかを磨きながら確認してみることが大切です。
自分の口の中の状態に合わせて、それぞれの症状に効果が期待できる歯磨き粉の成分と、自分に合った歯ブラシを選ぶために、「ヘッドサイズ」「毛の硬さ」「毛の細さ」「ハンドル(持ち手)の形状」など、歯ブラシの特徴によってどんな人に合っているか使い分けが出来ます。
歯ブラシの部位名称

① ヘッドサイズ

歯ブラシのヘッドの大きさは「自分の上の前歯2本分」位の大きさが推奨されています。
ヘッドの大きさが合っていないと歯への接触面積が小さくなり、歯ブラシを上手に動かせず磨き残しができてしまいます。
・口が小さい
・大きく口を開けにくい
・歯並びがよくない
・親知らずがある
男性よりも口が小さい方が多い女性や、奥歯や歯の溝などの細かい所まで一本一本を丁寧に磨きたいという方は小さめのサイズがおすすめです。
ただし、ヘッドが小さすぎると細かいところまで磨くことができますが、磨くのに時間がかかってしまいます。
・手をうまく動かせない
・短時間で歯磨きをしたい
高齢者の方や手をあまり動かせない方、忙しい時間に短時間で効率よく歯を磨きたいという方におすすめです。
しかし、細かく磨くことが面倒だからと自分の口に合っていない大きすぎるヘッドの歯ブラシを使うと、歯ブラシを上手に動かすことができず、奥歯や細かい部分に毛先が入らないため磨き残しが多くなります。
② 毛の硬さ
歯ブラシの毛の硬さには、「かため」「ふつう(レギュラー)」「やわらかめ」の3種類があり、口の中の状態によって自分に合った硬さのブラシを選びましょう。
かため
歯ブラシのかたさによって歯垢を落とす力が変わり、「かため」が一番歯垢を落とすことができますが、歯茎を傷める可能性があり、歯茎下がりの原因にもなることがあるため避けた方がいいでしょう。
ふつう(レギュラー)
歯茎が健康で丈夫な方は、歯垢をしっかり落とすことに重点を置くことができるので、「ふつう」の歯ブラシを選ぶことをおすすめします。
やわらかめ
歯肉炎や歯周病で歯茎からよく血が出るという方は、「やわらかめ」で症状を悪化させないように優しく丁寧に歯磨きをすることをおすすめします。
ただし「やわらかめ」の歯ブラシは、汚れや歯垢を落としきれないことがあるため、歯垢を落とす力が弱くなる分を時間をかけて丁寧に磨き、歯茎を優しくマッサージするぐらいの力で歯を磨きましょう。
③ 毛先の形状
毛先の形状には一般的に、「ラウンド毛」「テーパー毛」があります。
ラウンド毛

一般的な歯ブラシで、フラット毛をラウンド加工して角を落とし、丸みを持たせています。
歯の表面や歯肉を傷つけにくい形状です。
テーパー毛

先端に向かって細くなっており、歯と歯の間や歯周ポケットにも挿入しやすい形状なので、歯周病予防や進行の抑制に期待ができます。
二段植毛
フラット毛とテーパー毛を組み合わせた歯ブラシで、2種類の毛先で歯を効率よく清掃します。
④ 毛の形状
フラット型

毛先が丸くなっている歯ブラシで、接触面積が広く歯の表面の清掃できるので虫歯予防に向いています。
山切り型

山型の形状なので毛先が歯と歯の隙間にくまなく密着するので、歯と歯の間の清掃に適していますが、歯肉の境目の清掃にはあまり適していません。
④ ハンドル(持ち手)の形状
よく見る柄の形はストレートで突起のないものです。ですが、奥歯や見にくい部分を磨く時、磨きやすいように絵が少し曲がっているものもあります。持ってみて余計な力が入らず、手にフィットするものを選ぶのが1番ですが、あとは個人の好みになります。
持ち手の形状は、真っすぐなものやグリップがついているものなど、歯ブラシのメーカーによって違いがあります。
人によって手にフィットする形状が違うので、グーで持って強く磨いてしまいがちな人はボールペンを持つようにして磨ける真っすぐで細めのものを、しっかりと握ることができにくい人は握りやすい太めのものを選んで、歯を磨くのに余計な力がかからないものを選びましょう。
手用の歯ブラシのメリット・デメリットとは

メリット | デメリット |
---|---|
・簡単に購入することができる ・価格が安い ・種類が豊富 | ・正しい磨き方やコツが必要 ・キレイに磨くまでに時間がかかる |
手用歯ブラシは、コンビニやスーパー、ドラッグストアなどでも、だいたいのお店に歯ブラシは売っており、価格も数百円程度で安ければ数十円でも購入可能なので買いたい時に購入することができ、お出かけ先などでもすぐ購入できるのは助かります。
歯ブラシは毎日使用する消耗品なので、交換目安は1ヶ月に1回とされているため、高頻度の交換でも価格をそれほど気にすることなく交換できます。
また、毛先の種類や持ち手など種類も豊富なので、成長やその時の口腔内の状態に合わせて自分に合ったものを選ぶことができます。
しかし、小回りがきいて細部まで磨くことができる手用歯ブラシですが、磨く角度やブラシの当て方など正しいブラッシングをしなければ、細かいところまで歯垢などを取り除くことができません。
歯のすみずみまでキレイにするブラッシングの仕方
普段なんとなくしている歯磨きですが、歯医者さんが推奨するブラッシング方法によって、ポイントをしっかりと押さえて歯磨きをすることで汚れを除去して歯が白くなります。
磨き残しが多くなってしまう方のブラッシングは、磨きやすいところだけ磨いて、奥の方の磨きにくいところは適当に磨いてしまっています。
ブラッシングをする位置があちこち飛んでしまわないように、磨く順番を決めて1本1本を優しくブラッシングするのがおすすめです。

歯の外面に歯ブラシの毛先を90度の角度であてて、歯ブラシの毛先が広がらない程度に優しく、左右に小刻みにブラッシングします。
奥歯の裏側や嚙み合わせ面の歯垢(プラーク)の除去に適しています。
歯と歯茎の境目に45度の角度で歯ブラシの毛先を当て、歯ブラシの毛先が広がらない程度に優しく、左右に小刻みにブラッシングします。
歯周ポケットの汚れをかき出す磨き方で、歯垢(プラーク)の除去と歯茎のマッサージ効果があります。
『スクラビング法(3分)+バス法(2分)を組み合わせて磨く』
ブラッシングをした後に舌で歯の表面を触ってみると、歯の表面のプラークが除去されて、ザラザラからツルツルになっているのがわかるでしょう。
おすすめの歯ブラシを比較紹介!
スクロールできます→
商品名 | ヘッドサイズ | 毛の硬さ | 毛先の形状 | カットタイプ | 毛の素材 | 持ち手の形状 |
---|---|---|---|---|---|---|
ライオン 「クリニカPROハブラシ アラームハンドル」 | 超コンパクト コンパクト | ふつう やわらかめ | 先細毛 | フラットカット | ポリエステル | ストレートハンドル |
ライオン 「システマ ハブラシ」 | 超コンパクト コンパクト レギュラー | ふつう やわらかめ | 超極細毛 | フラットカット | ポリエステル | カーブハンドル |
花王 「ピュオーラハブラシ」 | 超コンパクト コンパクト コンパクトスリム | ふつう やわらかめ | 先細毛 | ウェーブカット | ナイロン | ストレートハンドル |
ライオン 「ビトイーン」 | 超コンパクト コンパクト レギュラー | かため ふつう やわらかめ | ― | 山形カット | ナイロン | カーブハンドル |
サンスター 「ガム・プラス デンタルブラシ 【極細】」 | 超コンパクト コンパクト | ふつう やわらかめ | 極細毛 | フラットカット | 飽和ポリエステル樹脂 | ストレートハンドル |
ライオン「クリニカPRO ハブラシ アラームハンドル」

ヘッドサイズ | 超コンパクト、コンパクト |
ヘッド形状 | 3列スリム形状、4列先細形状 |
毛の硬さ | ふつう、やわらかめ |
毛先の形状 | 先細毛 |
カットタイプ | フラットカット |
毛の素材 | ポリエステル |
持ち手の形状 | ストレートハンドル |
- 力を入れすぎたら「カチッ」とお知らせ
- 奥歯の奥にも届く極薄ヘッド
力を入れすぎた強すぎるブラッシングは、歯茎下がりの原因にもなってしまい、大人虫歯につながってしまいます。
「クリニカPRO ハブラシ アラームハンドル」は、ついついクセで力を入れすぎてしまったときに”カチッ”と音で知らせてくれるので「あ!力を入れすぎた!」と気づくことができます。
また「しなるハンドル」が強すぎる力を逃してくれるのでブラッシング圧を抑えることができ、歯茎下がりの予防ができます。
歯ブラシのヘッドの薄さは2.6mmと極薄で、磨きにくい奥歯の裏側の全体までブラシが引っかからずに届くため、虫歯や歯周病の原因となる磨き残しを減らせます。
ヘッドの形状や毛の硬さなど、自分の口の状況に合ったものを選ぶことができるので、ストレスがなく奥歯まで1本1本丁寧に磨くことができます。
ライオン「システマ ハブラシ」

ヘッドサイズ | 超コンパクト、コンパクト、レギュラー |
ヘッド形状 | 3列スリムヘッド、4列ヘッド |
毛の硬さ | ふつう、やわらかめ |
毛先の形状 | 超極細毛 |
カットタイプ | フラットカット |
毛の素材 | ポリエステル |
持ち手の形状 | カーブハンドル |
- 歯周ポケットまで届きやすい
- 超極細毛が歯茎に優しい
- 歯並びや口の大きさに合わせて選べる
「システマ ハブラシ」はヘッドが薄く、超極細毛が歯周ポケットの奥の汚れを歯周病菌を含んだ菌の集合体である歯周病プラークごとかき出してくれるため、磨き残しを減らすことができてスッキリとした磨き心地を実感できます。
超極細毛の毛先なので歯茎への当たりが優しく、歯茎が腫れていたり出血があったりしても歯茎への負担を最小限に抑えてくれます。
奥歯までしっかりと歯ブラシが届くので、奥歯まで1本1本丁寧に磨くことができます。
また、ヘッドの形状や毛の硬さなど種類があるので、自分の口の状況に合ったものを選ぶことができます。
やわらかめのブラシなので、全体の歯の汚れを除去するまでに時間がかかってしまうため、口の状態が健康な方は毛の硬さは「ふつう」をおすすめします。
花王「ピュオーラ極薄超フィットハブラシ」

ヘッドサイズ | 超コンパクト、コンパクト、コンパクトスリム |
ヘッド形状 | 千鳥配列ヘッド |
毛の硬さ | ふつう、やわらかめ |
毛先の形状 | 先細毛 |
カットタイプ | ウェーブカット |
毛の素材 | ナイロン |
持ち手の形状 | ストレートハンドル |
- 2.5mmの極薄ヘッドが奥歯まで届く
- 密着ウェーブカットが歯にフィット
歯磨きのときに「奥歯の奥」「歯茎のキワ」「歯の隙間」は歯ブラシが磨きにくく磨きにくい箇所です。
「ピュオーラ極薄超フィットハブラシ」は、この磨きにくい3大難所を花王史上初の「極薄2.5mmヘッド」と、毛先の面がカーブしている「密着ウェーブカット」が歯と歯茎の境目にもぴったりフィットします。
「密着先細毛」による密度の高い谷型のブラシが奥歯にも届きやすく、タテとヨコにそろえないで、上下左右へ交互にずらしながら配置する「千鳥配列」が歯面にぴったりフィットするなど、歯の汚れをしっかりキャッチして、虫歯や歯周病の原因となる磨き残しを減らせます。
また、ブラシの毛自体は細くても毛先が尖っていない加工がしてあるので、歯茎にも優しい磨き心地です。
ライオン「ビトイーン 山切りカット」

ヘッドサイズ | 超コンパクト、コンパクト、レギュラー |
毛の硬さ | かため、ふつう、やわらかめ |
毛先の形状 | 先細毛 |
カットタイプ | 山切カット |
毛の素材 | ナイロン |
持ち手の形状 | カーブハンドル |
- 歯と歯の間に山切りカットがピタッ!
- 握りやすい持ち手
ブラシの大きい山切りカットが奥歯の歯間、小さい山切りカットが細かい歯間にフィットすることで、歯のすみずみまで歯垢をキレイに除去することができます。
ビトイーンの山切りカットはヘッドの大きさによって磨くパワフルさが違うので、自分の口に合った大きさのヘッドの歯ブラシを選ぶことで、歯の汚れをしっかりキャッチして、虫歯や歯周病の原因となる磨き残しを減らせます。
・超コンパクト
ヘッドが小さいので口の中で動かしやすく、1本1本を細かく丁寧に磨くことができます。
・コンパクト
小さいくぼみまで入りこんですみずみまで丁寧に磨けます。
・レギュラー
山切りが大きいので、毛先が歯と歯の間に密着して歯垢をパワフルにかき出します。
また、持ち手はパームグリップでS字型ハンドルになっています。
ソフトラバーが持ち手部分を全体に覆っているので滑りにくくて握りやすいので、手にぴったりとフィットします。
サンスター「ガム・プラス デンタルブラシ【極細】」

ヘッドサイズ | 超コンパクト、コンパクト |
ヘッド形状 | 3列スリムヘッド、4列ヘッド |
毛の硬さ | ふつう、やわらかめ |
毛先の形状 | 極細毛 |
カットタイプ | フラットカット |
毛の素材 | 飽和ポリエステル樹脂 |
持ち手の形状 | ストレートハンドル |
- 弾力毛がしなって汚れを弾き出す
- ザラザラ毛先加工がプラークをからめとる
- 鉛筆持ちが自然にできる多角ハンドル
「ガム・プラス デンタルブラシ【極細】」は、歯周病菌の原因にもなるプラーク(歯垢)が増えやすい歯と歯茎の境目に、弾力のある毛がしなって入り込んでこびりついた汚れを弾き出します。
極細のザラザラ毛先が歯と歯茎の境目の歯周病菌のすみかに深く届くので、歯周プラーク(歯垢)を絡め取ってくれます。
また、力を入れすぎた強すぎるブラッシングは、歯茎下がりの原因にもなってしまい、大人虫歯につながってしまいますが、「ガム・プラス デンタルブラシ【極細】」の持ち手は多角形のストレートハンドルなので、自然にエンピツ持ちができて力を入れすぎずに磨けます。
ヘッドサイズ、ヘッドの形状や毛の硬さなど、自分の口の健康状態によって自分に合ったものを選ぶことができるので、歯茎の状態が気になり始めたり、歯と歯の間に食べ物がつまりやすい方におすすめです。
歯ブラシの交換時期の目安は1ヶ月

毎日の歯磨きで使用する歯ブラシは、使用後に消毒をする必要はありませんが、磨いた後は流水でよく洗ってから水を切って乾燥させて保管することが大切です。
歯ブラシは細菌がたくさんいる口の中の汚れをキレイにするために使用するので、歯ブラシのケースなどに入れて濡れたまま保管していると、見た目はキレイでも菌が増殖している可能性があります。
ベストな保存方法は毛先の部分を上にしてコップなどにたてて、風通しのよいところに置いて乾燥させることです。
歯ブラシの交換時期は、個人によって磨き方が違っていたり、ブラッシング圧や歯ブラシの種類によって違ってきます。
一般的に多く使用されているナイロン毛の場合、歯ブラシの後ろから見て毛が柄からはみ出して見えたら取り換えたほうがよく、清潔に使用するための交換時期の目安は1ヶ月です。
毛先が広がっていなくても、使用しているうちに毛の弾力性が落ちて清掃効果が低下するため、長くても3ヶ月に1本は取り換えることがおすすめです。
歯磨きが苦手な方は電動歯ブラシがおすすめ

電動歯ブラシは、一定のブラッシング圧で全体の汚れをムラなく除去してくれ、歯面にブラシが届きやすくなるよう、手用歯ブラシと比較するとヘッドが小さく作られています。
・操作方法が簡単なものがいい
・細かい操作が困難
(小児、障害がある方、高齢者など)
・矯正装置を装着している
電動歯ブラシは「電動歯ブラシ」「音波歯ブラシ」「超音波歯ブラシ」の3つに分けられます。
① 電動歯ブラシ
振動数は毎分2,000〜10,000回程度と、機種によってさまざまですが、振動や反転などの運動によってプラークを除去します。
操作方法は簡単で、毛先が上手く磨く部位に当てることで、プラークの除去効率が高くなって磨く時間を短縮することができます。
② 音波歯ブラシ
振動数は毎分30,000回程度と、ヘッドを高速振動させることで音波を発生させ、毛先が接していない部分に至るまで歯垢を浮かせたり、音波水流によって歯間の汚れを落とすことができます。
歯や歯茎への刺激も少なく、負担を抑えながら歯磨きができ、手を動かす必要がないため、疲れにくく短時間で歯磨きができます。
激しい唾液などの水分の振動は、歯周病原細菌の線毛を破壊し、細菌の構造にダメージを与えるため歯周病の予防にもおすすめです。
また音波歯ブラシは、デリケートなインプラントや審美修復補綴物などにも適しています。
③ 超音波歯ブラシ
音波歯ブラシよりさらに細かい音波で、柄の部分あたりに内蔵された超音波発振子が生み出す超音波と手の動きによってプラークを除去し、虫歯の原因となる「バイオフィルム」も除去する効果が期待できます。
振動が優しいため、歯茎の傷つきが気になる方にもおすすめで、特に歯周ポケットが深い歯周病の方にも適しています。
ただし、音波歯ブラシと比べると価格が高いモデルが多いようです。
歯磨きでは電動歯ブラシの方がプラークの除去率が高いとも言われており、普段からあまり歯磨きが得意ではないという方は、電動歯ブラシを使用することで磨き残しを減らすことができます。
ただし、電動歯ブラシは自分の歯や歯茎の状態に合っていないブラシを使用していると、歯茎や歯面を傷つけてしまう可能性がるため注意が必要です。
自分に合った歯ブラシの選び方 まとめ
歯を磨きやすく、奥歯や細かい歯の隙間にまで届き、歯の汚れをキレイに除去することができるのが、自分に合った歯ブラシと言えます。
それが手用歯ブラシも電動歯ブラシであっても、プラークが付着した箇所にブラシを当て、適切なブラッシング圧で、1本1本の歯を丁寧に磨くことが大切です。
どの歯ブラシがが自分に合った「ヘッドサイズ」「毛の硬さ」「毛の細さ」「ハンドル(持ち手)の形状」なのか、歯ブラシ売り場でチェックしてみましょう。
また、毛先が届きにくい箇所には歯間ブラシやフロスを使用して、できる限り磨き残しがないようにしましょう。